ストレスが多いとメラトニンは抑制されてしまう

ストレスホルモンのコルチゾールは、視床下部にあるストレス中枢からの司令で分泌されます。このストレス中枢は、コルチゾールを分泌するように促すだけではなく、セロトニン神経に直接ダメージを与えます。ストレスが長く続くとうつになるのは、セロトニン神経がダメージを受けるからです。

普段からセロトニン神経を鍛えている人は、そのダメージを最小限にとどめることができます。それがストレスに強い人です。ところが、現代人は昼夜逆転の生活や身体を動かさない生活のために、普段の悪しき生活習慣からセロトニン神経が弱くなっています。したがって、ストレスに弱く、簡単にうつになってしまいます。軽いうつは、心の風邪といわれます。うつの人はメラトニンの分泌も抑制されるので、睡眠にも障害を与えます。なぜメラトニンが抑制されるかというと、メラトニンの素になるセロトニンが昼に十分につくられていないからです。

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ストレスがかかるとマイナス思考になる

いつの世にもストレスはつきものです。現代人はストレスに打ち勝つセロトニン神経が弱くなっているために、ストレスに簡単に負けてしまいます。.刀カストレスが続くと、先に説明したように、さまざまな病気に催りやすくなります。それだけではなく、睡眠障害も現れてきます。

覚醒時の心身の状態を元気にしてくれるセロトニン神経が弱るとともに、夜の睡眠をもたらしてくれるメラトニンの分泌も十分でなくなってしまうのです。また、ストレスの影響下では、マイナス思考になりはじめ、疲労感も増大します1ところが世の中には、ストレスに強い人と弱い人がいます。その違いはなにかといいますと、脳内のセロトニン神経に関係しています。セロトニン神経は元気の源といいましたが、マイナス思考の余地を与えないで、自分に不利なことがあっても、受け流し、プラスに考えさせてくれます。メラトニンは、ストレスで被ったからだのダメージを寝ている問に修復してくれますので、まずはセロトニンの分泌を多くすることが大切です。

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ストレスホルモンは早朝に分泌される

明け方にかけてメラトニンの分泌が減少してくると、コルチゾールとセロトニンが分泌されます。コルチゾールはストレスホルモンといわれ、早朝にたくさん分泌され、セロトニンとともに朝の目覚めを演出します。ところが、からだがストレスの影響下にあると、セロトニンを抑制してしまい、結果的にメラトニンの分泌にまで影響を及ぼしてしまいます。

からだがストレスの影響を受けると、防御反応によりストレスホルモンのコルチゾールが分泌されますが、それが長時間体内に分泌され続けると、血圧が上がったり、糖尿病になったり、免疫系が抑制されるようになります。したがって、ストレスが多いと感じたときは、セロトニンをたくさん分泌させるために、トリプトファンを多く含む食品を食べて、運動することが一番の積極的防衛方法といえます。

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