天然の睡眠薬「ナイトミルク」

寝る前に温めたミルクを飲むと眠気を誘うといわれていますが、たしかにミルクにはカルシウムが含まれていますので鎮静作用はありますが、眠くなるまでにはいたらないでしょう。

ミルクを飲んで眠くなるというのは、「ナイトミルク」といって、北欧のフィンランドで飲まれているミルクです。ナイトミルクは、夜に搾乳したミルクで、メラトニンが多く含まれているものです。フィンランドを含め、日照時間の短い地方に住んでいる人には睡眠障害が多く、そのためにナイトミルクを飲む習慣があるようです。

睡眠と関係の深い「ミネラル」についてでも紹介されていますが、牛乳が快眠に効くというよりはミネラルやカルシウムが快眠に効くということのようです。

日本でもナイトミルクを売り出しているところもでてきていますので、効果のほどを試してみるのもいいでしょう。生活が不規則な人は、ナイトミルクを飲んでよりよい睡眠をとって生活のリズムを取り戻すきっかけになればベストです。

メラトニンは、3食ともバランスよく食べる

食生活の偏りによって病気や不眠になることも考えられます。とくに現代人の食生活は不規則なだけではなく、食生活自体も偏っていますので、意識して食べ物に注意しないと良質な睡眠をとれなくなってしまいます。メラトニンの材料になるトリプトファンはいろいろな食べ物に含まれていますので、毎食ごとにメラトニンの材料を摂り込むように心がけなければなりません。

最近ではコンビニ弁当の質もよくなってはきましたが、添加物や栄養面から考えるとまだまだ首を傾げたくなるものが多くあります。食べ物はすぐに栄養素としてからだに取り込まれますので、ちゃんと意識して食べないと、メラトニンの材料のトリプトファンが摂取できません。医食同源は昔からよくいわれていますが、食べ物と健康は切っても切れない関係ですから、よりよい睡眠をとるためにも食事のバランスが大切なのです。

こんな食べ物にメラトニンが含まれる

メラトニンの前駆体であるトリプトファンはたんばく質食品に含まれていますが、メラトニンそのものが含まれている食べ物もあります。それは、昔から日本人が食べてきた多くの食品のなかに含まれています。したがって、意図的にメラトニンの含まれているものを積極的に食べなくても、毎日の食生活をきちんとすれば摂取できているわけです。

なかでもケールが一番多いのですが、お米、キャベツ、白菜、レタスなどの葉物にも多く含まれています。だから、食事をした後に眠くなったりするのは、満腹感もありますがメラトニンの影響もあるのではないかと思います。もっとも、最近の食生活は偏っているために、なかなか日本人本来の食生活をしている人は少なくなっています。
いずれにせよ、朝昼晩3食のうちの1食はごはんとみそ汁をかならず食べるようにすれば、必要量のメラトニンは摂取できるでしょう。
関連情報:メラトニンの材料となる物を食材からとる