電気を消して寝る

明るくても寝ることができる人もいますが、寝つけない人は睡眠に適した環境をつくるためにも、電気を消さなくてはなりません。これから寝るぞというからだへのメッセージにもなりますので、習慣づけるといいでしょう。夜中にトイレに起きるので、豆電球をつけておきたいという人もいますが、睡眠の邪魔になることもありますので、フットライトのほうがいいかもしれません。

電気を消して寝るという行為は、メラトニンの分泌にも欠かせませんので習慣にすることを心がけてください。メラトニンの分泌は電灯の明かりでもある程度は抑制されるので、電気を消すとメラトニンの分泌が増えて睡眠を誘発できるのです。なお、どのくらいの光でメラトニンの分泌が抑制されるかは、人によって違います。光に対する感受性の強い人と弱い人がいますので、自分の心地よい明るさに工夫するのがいいでしょう。

  • 太陽/10万ルクス
  • 曇天/1万ルクス
  • 雨天/1000ルクス
  • 居間・応接間/100~300ルクス
  • 街頭/2ルクス
  • 満月/0.1ルクス

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眠れない時は、あたたかいミルクやハーブティーを飲む

フィンランドでは、寝る前に温かいミルクを飲む習慣があります。それは、白夜の国というだけあって、日照時間が短いためになかなか寝つけないなどの睡眠障害を待った人が10%前後いるためです。そのために、ストレスに影響されやすくなったり、仕事中に眠くなったりうつ状態になるなどの症状がでてきています。

やはり睡眠だけはきちんととらないと、精神的にも健康のためにもよくないので、正常な生活を維持するために、ナイトミルクを飲む習慣があります。ナイトミルクというのは普通の牛乳と違い、メラトニンが一番多く分泌する時間帯の夜に搾乳しているために、催眠効果があるミルクです。
一般に販売されているミルクにはメラトニンは含まれていませんが、このナイトミルクにはメラトニンが豊富に含まれており、メラトニンの分泌が悪い人でも眠りにつきやすくなります。

眠りに効果的なハーブ

  • リンデン(ぼだいじゅの葉・鼻)
    不眠、心身の疲労、ストレス性の高血圧、むくみなど
  • オレンジフラワー(ビターオレンジの花)
    心身の緊張による不眠、不安、抑鬱症状など
  • レモングラス(レモンガヤの葉)
    心身の疲労、疲労に伴う食欲不振、消化不良など
  • セントジョーンズワート(セントジョーンズワートの茎)
    不眠、頭痛、疲労、うつなど
  • パッションフラワー(パッションフラワーの花、茎)
    不眠、神経緊張、ストレス性の高血圧、ぜんそくなど
  • バジル(バジルの葉)
    自律神経失調症、消化不良など
  • クランベリー(クランベリーの実)
    心身の緊張による不眠、泌尿器系疾患など
  • カモミール(カモミールの花)
    不眠、鎮静、神経緊張など

ハーブティーについてはこちら

ハーブやポプリの入浴剤でリラックスする

お風呂に入るときに入浴剤を使って、からだの芯から温まるのも1つの方法ですが、自然そのままのポプリやハープを入れてその香りを楽しみながらリラックスするのもいいでしょう。ポプリやハーブは、その種類によって疲労回復やストレス解消など効能も違うので、自分にあったものを選ぶ必要があります。

寝る前の入浴の目的は、1日の疲れをとり副交感神経を優位するためにありますから、人にすすめられたからといって、自分が好きでない香りを使うとかえってそれがストレスになってしまうこともあります。睡眠と香りの科学的なしっかりしたデータはありませんが、匂いによる効果は昔から実証されているので、睡眠に適したあるいはリラックスできるものを選ぶといいでしょう。
ちなみに入浴時にバスソルトと精油を混ぜるなどもおすすめです。

  • ラベンダー/フローラル系の洗練された香り
    不眠に効果的な有名な精油。鎮静効果が高く心を癒やされる。
  • ローマンカモミール/甘くリンゴのような香り
    緊張をほぐす、情緒安定作用がある。消化不良や便秘にも。
  • ネロリ/オレンジに似たフローラルの香り
    リラックス効果があり心を明るくする。不眠は肌の老化に。
  • マジョラム/生姜のようなスパイシーな香り
    心の疲れを癒やす。半身浴に使うと筋肉をほぐしリラックスできる。
  • イライラン/甘くエキゾチックな強い香り
    ストレスを和らげ、ホルモンバランスを整える