セロトニン神経はどのようなものでしょうか?私たちの脳には、約150億の神経細胞が張り巡らされていて、そのなかでセロトニン神経と呼ばれるのは数万個あります。セロトニン神経はセロトニンを情報伝達に利用していますが、セロトニン神経を特殊な色素で染めてみますと、脳全体にセロトニン神経が分布していることがわかります。
したがって、セロトニン神経自体は少ないですが、1つのセロトニン神経が万単位の神経細胞をコントロールしていることを考えると、まさにオーケストラの指揮者のような役割を持っているといえます。オーケストラは指揮者がいないとまとまりませんし、逆に1つ1つに細かく指示を出していたら他のパートがおろそかになってしまいます。
1つのセロトニン細胞が数万個の神経細胞に指令をだし、コントロールしているのです。
セロトニン神経は、私たちが昼間活動しているときに、心とからだの調節機能を果たす重要な役割をもっています。