「体幹を使った運動はセロトニン神経に好影響を与える

からだをひねるという行為は日常生活のなかではあまりしませんが、太極拳やスポーツではからだをひねる運動は欠かせません。ゴルフや野球、テニスなどは、からだの中心の体幹をひねることで打球の威力にも大きく影響します。

体幹というのは腰骨の上に位置していてからだの中心にあり、腹筋、背筋、股関節、広背筋上部を指します。これらの筋肉を効果的に動かすことによってセロトニン神経に刺激を与えることができますので、集中力が増加するだけでなく、睡眠に欠かせないメラトニンの分泌にも効果を発揮します。

身近に行なえる体幹を使った運動には、スクワットやゴルフのスイングなどがあります。また、フラダンスは適度な運動強度で、からだをひねるリズム性運動であるため、よりセロトニン神経活性化に効果があるといわれています。

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リズム運動を生活の中に毎日取り入れる

呼吸法は人間にとって最高のリズム運動ですが、何かをしながら行うことはできません。リズム運動によってセロトニン分泌を促すということは、いま行動するためにも必要ですし、睡眠のためにも必要になります。テニスの試合を観ていると、セットが終わって椅子に座っているときに、選手は必ずといっていいほど足を小刻みに動かしています。
私たちには貧乏揺すりにしか見えないので、なんてお行儀悪いと思えますが、本人は無意識のうちにリズム運動をしながら集中力を高めているのでしょう。私たちも同じように、仕事の集中力を詠めるために、さらには睡眠のためにリズム運動を習慣化しなければなりません。

たとえば、仕事や勉強の合間に、5分ほどからだをひねったり、浅めのスクワットなどをするのも効果が期待できます。

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効果がでる呼吸法

座禅で行なう呼吸法は、結跏趺坐といって背筋を伸ばしてあぐらをかき、目を半眼にするというのが一般的です。

しかし、あまり形から入っても、慣れていない人はきちんとした姿勢を保つことに意識が集中して、呼吸に意識を向けられなくなります。
ここでいう呼吸法が大切なのは、心身を元気にして、セロトニンやメラトニンの分泌を増やすためのものです。したがって、正座でも椅子に座ってでもかまいませんので、とにかく、楽な姿勢で背筋を伸ばして行なうのが一番です。

呼吸の時間は、「吸う」と「吐く」を同じ時間にしないで、吐く時問を長くするのがコツです。息を吸う時問を5秒から6秒とすると、吐く時間は10秒から12秒にします。
吐く時間をかならず多くとります。この呼吸法を20分から30分行うのが理想的です。

  1. 下腹部に手をあてます
  2. 意識を下腹部に集中します。
  3. 息をふっふっふかーと吐き出します。
  4. 腹筋をゆるめて、息を吸います

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